【2025年10月レポート】ドバイ不動産市場の成長と主要エリアの取引分析

マーケットレポート

2025年10月のドバイ不動産市場は、取引件数が前年同月比でわずかに減少した一方、平均単価と総取引額は上昇するという「量より質」へのシフトが見られました。オフプラン(新築一次販売)が引き続き市場を牽引しつつ、完成物件・モーゲージ利用も堅調で、市場全体としては“選別と正常化”の段階に入った月といえます。

本記事では、2025年10月の主要マーケットデータ、物件タイプ別の動向、注目エリアのトレンド、投資家が押さえておきたいポイントを前月同様のフォーマットで整理します。オフプランとセカンダリー市場(転売)のバランス、モーゲージ市場、賃貸動向も含めて総合的にまとめました。

主要マーケットデータ(2025年10月)

まず、2025年10月における市場全体の主要指標は以下の通りです。

指標データ前年同月比
総取引件数約19,875件▲約3%
取引総額AED 59.4 billion+約3.1%
平均平方フィート単価※AED 1,692/ft²+約6.7%

※㎡換算は目安。

10月は前年同月に比べ取引件数が微減となったものの、平均単価と総取引額は引き続きプラスを維持しています。市場の「買われ方」が変わりつつあり、立地・ブランド・管理品質を重視した選別が進んでいる点が特徴です。また、2025年通年の累計取引額は10月時点ですでに過去最高ペースを維持しています。

セグメント別動向(2025年10月)

物件タイプ別には、アパートメントと土地、商業物件が堅調で、ヴィラは前年から調整局面にあります。

タイプ取引件数取引総額前年同月比(件数)
アパートメント16,238件AED 31.0 billion+3.4%
ヴィラ2,549件AED 15.5 billion▲36.8%
商業物件689件AED 1.9 billion+61.7%
区画/プロット(Plots)399件AED 11.0 billion+23.9%

ヴィラは2024年の高水準からの反動という要素が大きく、短期的には取引件数が落ち込む一方、価格は全体として高止まりの傾向があります。アパートメントは賃貸需要の強さを背景に引き続き活発で、商業物件と土地も旺盛な開発需要に支えられています。

オフプランとセカンダリー市場のバランス

2025年10月もオフプランが市場の中心となっており、取引全体の約70%が新築一次販売です。価値ベースでも約65%を占めており、投資家・海外マネーが継続的に流入している構造が続いています。

一方で、完成物件のセカンダリー市場もモーゲージ利用者を中心に堅調で、即入居・即賃貸可能な物件の人気が戻りつつあります。オフプラン偏重の市場とはいえ、出口戦略やキャッシュフローを考えると完成物件の存在感はむしろ高まっています。

モーゲージ・賃貸市場の動向

10月のモーゲージ取引件数は約4,880件、総額は約AED 16.6 billion。件数ベースでは前年同月比で二桁増となり、現地在住者の「賃貸から購入へ」の動きが強まっています。

賃貸市場では、アパートメント・ヴィラともに賃料上昇が続いており、特に中価格帯のアパートメントは強い需要が継続しています。利回りを重視した投資家にとっては依然として魅力的なレンジが多い状況です。

エリア別動向(2025年10月)

2025年10月において特に取引が多かった、または価格・需要の動きが顕著だった注目エリアは以下の通りです。

  • Jumeirah Village Circle(JVC):スタジオ〜2BRのアパートメント取引が引き続き非常に活発。手頃な価格帯と安定した賃貸需要から「ボリュームゾーン」の中心です。
  • Business Bay:都心立地とビジネス需要が根強く、ブランドレジデンスや高級アパートメントを中心に安定した取引量を維持。流動性が高く、出口戦略の取りやすいエリアです。
  • Wadi Al Safa 5:新興〜中価格帯のヴィラ/タウンハウスが増加しており、家族層向け需要が顕著。中長期での価格安定性が注目されています。
  • Jumeirah Village Triangle(JVT):JVCと同様の手頃さで、戸建志向の中間層に人気。タウンハウス・ヴィラ需要の高まりで価格上昇が続いています。
  • Dubai Investment Park 2:物流・産業用途に加え住宅系プロジェクトも見られ、複合エリアとして取引が増加。インフラ整備が進めば中長期的な底上げが期待できます。

取引が偏らず、「中価格帯で賃貸需要が強いゾーン」と「開発余地が大きいエリア」に均等に資金が流れている点は、10月の市場の特徴でした。

投資家へのアドバイス(2025年10月版)

  • ① オフプランと完成物件のバランスを取る:市場全体はオフプラン中心ですが、完成物件(セカンダリー)の流動性と賃貸付けの速さも高水準。短期売却狙いならオフプラン、キャッシュフロー重視なら完成物件の選別が鍵になります。
  • ② アパートメントの賃貸需要は引き続き強い:特にJVC・Business Bayは1〜2BRの賃貸需要が厚く、利回りの安定性と出口戦略の両面で優位性があります。
  • ③ ヴィラは“選別の局面”に入った:件数は落ち込んでいますが、家族層が強いコミュニティや教育施設が整うエリアは依然として強い需要があります。立地・デベロッパー・コミュニティの成熟度を重視。
  • ④ 土地・商業物件はハイリスク・ハイリターン:土地・商業は取引が増えているものの、案件ごとのバラつきが大きい領域。テナント需要や将来の用途計画が明確な案件に絞るのが基本姿勢です。

2025年1〜10月の流れを見ると、市場は「拡大」から「選別・正常化」へシフトしていますが、依然として高い投資需要と人口増加に支えられており、中長期ではプラス基調が続くと見られます。

  • 供給増による調整リスク:オフプラン偏重の市場では、完成時期の集中により価格・賃料が一時的に下押しされる可能性があります。
  • エリア・プロジェクト間の二極化:立地・ブランド・管理品質が強いプロジェクトと、供給過多のエリアで大きな差がつき始めています。
  • エンドユーザー需要の変化:賃料高騰の影響で「購入」を選ぶ居住者が増加しており、モーゲージ市場の成長が続いています。

総じて、2026年に向けては「慎重だが前向き」という市場ムードであり、投資家にとっては引き続き魅力的な市場環境が続くと見られます。

まとめとお問い合わせ

2025年10月のドバイ不動産市場は、取引件数こそわずかに減少したものの、平均単価・総取引額は引き続き上昇。アパートメント、土地、商業物件などを中心に投資需要が続いています。一方で、オフプラン偏重のリスクやエリアごとの差も明確になっており、選別がますます重要になる段階に入っています。

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