【2025年11月レポート】ドバイ不動産市場の成長と主要エリアの取引分析

マーケットレポート

2025年11月のドバイ不動産市場は、取引件数・取引総額ともに高水準を維持しつつ、エリアや物件タイプによる「選別」がより明確になった月でした。価格上昇一辺倒という局面から、需給バランスや実需・投資需要の差が数字に表れ始めています。

本記事では、2025年11月時点の主要マーケットデータ、セグメント別・エリア別の動向を整理し、日本人投資家が今後の判断を行うための視点を解説します。

主要マーケットデータ(2025年11月)

2025年11月のドバイ不動産市場における主要指標は以下の通りです。

指標 データ 補足
総取引件数 約19,800件 前年同月比で堅調な水準を維持
取引総額 AED 約52.6 billion 高額取引は一部エリアに集中
平均平方フィート単価※ AED 約1,670 / sq.ft ㎡換算で約17,980 AED / ㎡(目安)

※価格は平方フィート基準で公表されるため、日本人向けに㎡換算を併記しています(1 sq.ft ≒ 0.0929㎡)。円換算は為替により変動するため参考値として捉えてください。

セグメント別動向(2025年11月)

物件タイプ別では、以下のような傾向が見られました。

タイプ 動向概要
アパートメント 取引件数は引き続き市場の中心。スタジオ〜1ベッド帯の実需・投資需要が安定。
ヴィラ 取引件数は限定的だが、人気エリアでは価格の下支えが確認される。
商業物件 小規模オフィス・リテール中心に堅調。実需型の動きが主体。
土地・プロット 大型開発・将来用途を見据えた取得が継続。取引金額ベースで存在感。

全体として、アパートメント市場が取引の土台を支えつつ、土地・プロットが中長期視点の投資対象として引き続き注目されています。

エリア別動向(2025年11月)

11月に取引・注目度が高かった主なエリアは以下の通りです。

  • Jumeirah Village Circle(JVC):中価格帯アパートの供給と需要がバランス。賃貸回転の良さが評価されています。
  • Business Bay:立地優位性から安定した取引量を維持。ブランドレジデンスへの選別傾向が強まっています。
  • Dubai South:物流・インフラ開発を背景に、土地・オフプラン取引が継続。
  • Palm Jumeirah:超高級帯は引き続き限定的供給。価格調整は小さく、希少性が重視されています。
  • Arjan / Al Barsha South:新築供給が進み、価格と立地のバランスを重視する層の需要が顕在化。

投資家への視点(2025年11月時点)

  • 「どこでも上がる」市場ではない:エリア・物件選別の重要性が一段と高まっています。
  • 小型ユニットの安定性:賃貸需要を前提としたスタジオ〜1ベッド帯は引き続き検討価値あり。
  • 価格上昇より実需重視:短期値上がり期待より、稼働率・維持費を含めた実質利回りの確認が重要です。
  • 供給スケジュールの把握:完成時期が集中するエリアでは、将来の競合増加を織り込む必要があります。

2025年後半に入り、ドバイ不動産市場は「拡大局面」から「整理・選別局面」へと移行しつつあります。人口流入や経済成長といった中長期の基礎条件は依然として強い一方で、物件選定の巧拙が結果に直結しやすい環境です。

  • 供給増エリアでは価格・賃料の横ばいリスク
  • ブランド・立地重視の二極化
  • 出口戦略を前提とした購入判断の重要性

まとめ

2025年11月のドバイ不動産市場は、全体として高水準を維持しながらも、投資判断には一層の整理が求められる局面に入っています。数字だけでなく、その背景や構造を理解した上で、自身の目的に合った戦略を取ることが重要です。

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