同じタワーの中でも、間取り・フロア・向きによって「住みやすさ」だけでなく資産価値や売却のしやすさが大きく変わるのがドバイ高層マンションの特徴です。パンフレットやポータルサイトでは面積やベッドルーム数だけで比較してしまいがちですが、実務的にはユニットごとの差が想像以上に大きくなります。
例えば、同じ1ベッドルームでも「細長くて暗い部屋」と「四角くて窓が大きい部屋」では、賃貸需要も売却価格も別物です。また、フロアレベルや向きによって、騒音・日当たり・眺望・プライバシーが大きく変わり、将来の出口戦略にも影響します。
本記事では、ドバイの高層マンションを検討する日本人投資家向けに、「買ってはいけない間取り・フロア・向き」の典型パターンと、「無難に強いユニット」の条件を実務目線で整理します。
同じタワーでもここまで差が出る理由
スペックが同じでも「住みやすさ」と「出口」が違う
ポータルサイト上では、同じタワー・同じベッドルーム数・同じ広さの物件が並んでいるように見えます。しかし実際には、ユニットごとの「間取り・フロア・向き」の違いによって、
- 賃貸の埋まりやすさ
- 空室期間の長さ
- 売却までにかかる時間
- 最終的な売却価格
といった要素が大きく変わります。見た目のスペックが同じでも、実質的には別の商品と考えた方が良いレベルの差がつくことも珍しくありません。
ドバイ特有の要因:日差し・砂ぼこり・騒音
ドバイでは、日本よりも日差しが強く、気温が高く、車の交通量も多いため、向きや道路からの距離が生活の快適さに直結します。例えば、西向きの高層階は眺望が良くても、夏場の午後はバルコニーが暑すぎてほとんど使えない、といった声も少なくありません。また、ハイウェイビューの低層階は騒音のストレスが大きく、賃貸・売却どちらでも敬遠されがちです。:contentReference[oaicite:0]{index=0}
こうした「気候・環境要因」も含めて、タワー内のどの位置のユニットを選ぶかで、資産としてのパフォーマンスが変わってきます。
買ってはいけない間取りの特徴
細長い・変形した間取りで“実際より狭く感じる”部屋
ドバイのタワーには、角地や敷地形状の関係で、細長い間取りや三角形・台形のような変形プランが混ざっていることがあります。このようなユニットは、図面上の平米数は十分でも、
- 家具の配置がしづらい
- デッドスペースが多い
- 動線が不自然で生活しづらい
といった理由から、実際の居住感が「狭い・使いにくい」と評価されることが多く、賃貸・売却の両方で不利になりがちです。
採光・通風が悪く、寝室に窓がない間取り
一部のタワーでは、寝室に外窓がなく、リビング側の窓からしか光が入らないプランも存在します。法的には問題がなくても、実際に住む側からすると、
- 日中でも暗く感じる
- 換気がしづらい
- 閉塞感が強く、長期居住に向かない
といったデメリットがあり、内見時に印象が悪くなりやすいため、売却時に苦戦するパターンです。
水回り・動線のストレスが大きいレイアウト
例えば、2ベッドルームなのにバスルームが1つしかない、来客用と家族用トイレが完全に共有になっている、キッチンが暗くて狭すぎる、といったレイアウトは、賃貸需要・自己居住のどちらからも評価が下がります。
特にファミリー層向け物件では、「バスルームの数・位置」は内見時に必ずチェックされるポイントです。ここを妥協したユニットは、出口戦略の面で不利になりやすいと言えます。
極端に広すぎるユニット(出口が狭くなる)
高級感を演出するために、同じタワー内でも一部だけ極端に広いユニットが設定されていることがあります。しかし、価格帯が一段上がることで購入者層が限定され、将来の売却先が見つかりにくくなるリスクがあります。
投資目的であれば、「市場のボリュームゾーンから外れた広すぎる間取り」は避け、1ベッドルーム・2ベッドルームの標準的なサイズを選んだ方が、流動性の面で安心です。
買ってはいけないフロアの特徴
騒音・プライバシーリスクが高い低層階
低層階はエントランスや施設へのアクセスが楽というメリットがある一方で、
- 道路や駐車場からの騒音
- 人の出入りが多いロビー周りの音
- 歩行者や向かいの建物からの視線
といったデメリットが目立ちます。特に、ハイウェイや大通りに面したタワーの低層階は、24時間を通じて車の音が続くため、内見時に敬遠されやすくなります。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
エレベーター待ちと体感ストレスが大きい超高層階
高層階は眺望や静けさという点で魅力がありますが、あまりにも高層になると、
- エレベーター待ち時間が長くなる
- 強風や揺れを気にする人もいる
- バルコニーの実用性が下がる(風・日差しが強い)
といった理由から、好みが分かれるゾーンになります。投資用としては、「眺望を確保しつつ、生活ストレスが増えすぎない中高層階」を選んだ方が無難なケースが多いです。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
設備・共用部に近すぎるフロア
プールやジム、機械室、ごみステーションなどの近くに位置するフロアは、音や振動、匂いの問題が出やすくなります。具体的には、
- プール直下のフロア:子どもの声や足音が響く
- ジムの下:トレーニング音や振動
- ごみステーション付近:匂い・人の出入り
- 機械室・エレベーターホール近く:低周波音や稼働音
こうしたフロアのユニットは、内見時の印象が悪くなりやすく、条件の良いユニットと比べて値下げが必要になる可能性があります。
買ってはいけない向き・ビューの特徴
ハイウェイビュー・工事ビューなど騒音源に面した向き
シェイク・ザイード・ロードなど大きな幹線道路に面したタワーでは、ハイウェイ側のユニットは騒音・排気ガスの影響を強く受けます。また、近くで大規模な建設工事が続くエリアでは、工事現場ビューのユニットは敬遠されやすく、売却時にも不利になりがちです。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
西向きで夏の午後の日差しが厳しすぎる向き
ドバイの夏は日本以上に日差しが強く、特に西向きの高層階では、午後から夕方にかけてバルコニーや窓ガラスが強烈に熱を持ちます。その結果、
- 冷房費が増える
- バルコニーをほとんど使わなくなる
- 室内の体感温度が高くなる
といった問題が発生しやすく、「せっかく眺望が良いのに実際にはバルコニーを楽しめない」という声もあります。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
建物同士が近く、目の前がすぐ隣のタワー
都心部ではタワー同士の距離が近いことも多く、向かいの建物と「窓が向かい合っている」ユニットも存在します。このような向きは、プライバシーの問題からカーテンを閉めっぱなしにせざるを得ず、居住の快適性が下がります。それに伴い、賃貸・売却の際の人気も落ちやすくなります。
売れやすい“無難に強い”ユニットの条件
1BR・2BRの標準的で使いやすい間取り
投資目的であれば、もっとも需要が厚く、出口戦略も取りやすいのは1ベッドルームと2ベッドルームの標準的なレイアウトです。四角に近い形で、リビングと寝室が分かれており、無駄な廊下が少ないプランは、居住者・投資家双方から高い評価を得やすくなります。
中層〜高層の「バランスの良い」フロア
フロア選びでは、10〜20階程度の中層〜高層が、
- 眺望と静けさをある程度確保できる
- エレベーター待ちのストレスがそこまで大きくない
- 価格が超高層階ほど割高になりすぎない
といった点から、投資用としてバランスが良いゾーンになることが多いです。もちろんタワーやエリアによって最適な階数は変わるため、個別案件ごとの確認も重要です。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
生活利便性とビューの両方をある程度満たす向き
完全な「ベストビュー」を狙うと価格が跳ね上がる一方で、騒音や日差しのストレスが少なく、ある程度の眺望も確保できる「中庸な向き・ビュー」を選ぶのも現実的な戦略です。例えば、
- 幹線道路と反対側の向き
- 公園や内側のコートヤードを望むユニット
- 夕日が直接差し込みすぎない向き
といったユニットは、派手さはなくても長期的に賃貸・売却とも安定しやすい傾向があります。
購入前に確認したいチェックリスト
間取り図でチェックすべきポイント
- 部屋の形が極端に細長くないか、変形していないか
- 寝室にきちんと外窓があるか
- バスルームの数と位置(2BR以上でバス1つは要注意)
- キッチンの広さと配置(リビングとの関係)
現地・オンライン内見で見るべきポイント
- バルコニーから見える景色(騒音源・工事・隣の建物の距離)
- 昼と夜の明るさ・日差しの入り方
- エレベーターからユニットまでの距離と動線
- 共用廊下・ごみステーション周りの匂い・清潔さ
エージェント・デベロッパーに確認したい質問例
- このタワーで人気があるフロアや向きはどこか?
- 同じタワー内で売却までに時間がかかっているユニットの傾向は?
- 将来的に近くで新しいタワー建設の予定はあるか?
まとめ|「どのユニットを選ぶか」で投資結果が変わる
ドバイの高層マンションでは、同じタワーの中でも、間取り・フロア・向きによって資産価値と出口戦略のしやすさが大きく変わります。派手な宣伝文句や一部の写真だけで判断せず、
- 買ってはいけない間取り・フロア・向きを避ける
- 市場のボリュームゾーンにある「無難に強いユニット」を選ぶ
- 将来の売却までイメージしながら検討する
という視点を持つことで、長期的に安定したパフォーマンスを期待しやすくなります。
具体的な物件ごとに「このユニットはどうか?」といった相談をしたい場合は、お気軽にお問い合わせください。購入前の段階から、出口戦略まで含めて一緒に検討していきましょう。
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