2025年5月、ウォルト・ディズニー・カンパニーは、アブダビのヤス島に中東初となるディズニーランド・アブダビの建設計画を正式に発表しました。これは、世界で7番目のディズニーリゾートとなり、アブダビおよびドバイの不動産市場に大きな影響を与えることが予想されています。
ディズニーランド・アブダビの概要
ディズニーランド・アブダビは、アブダビのヤス島に建設される予定で、ウォルト・ディズニー・カンパニーとアブダビの開発会社ミラル(Miral)の共同プロジェクトです。ヤス島は既にフェラーリ・ワールドやワーナー・ブラザーズ・ワールドなどの主要なテーマパークが集まるエンターテインメントの中心地として知られています。
この新しいテーマパークは、ディズニーの象徴的なキャラクターや物語を取り入れつつ、アブダビの文化や未来的な要素を融合させた設計が予定されています。ディズニーのイマジニアリングチームがデザインを担当し、ミラルが建設と運営を行います。開業時期は未定ですが、設計に1〜2年、建設に4〜6年を要するとされており、最短でも2030年以降の開業が見込まれています。
不動産市場への影響
ディズニーランド・アブダビの建設発表は、アブダビおよびドバイの不動産市場に大きな影響を与えると予想されています。特にヤス島周辺の住宅や商業施設への需要が高まり、価格の上昇が見込まれています。専門家によれば、アパートメント価格は開業までに30%の上昇が予想され、新規開発物件では最大50%の価格上昇が見込まれています。
また、サディヤット島やアル・ジュベイル島など、ヤス島周辺のエリアでも不動産取引が活発化しており、2025年4月のアブダビの不動産取引総額は前月比15.7%増の29億AEDに達しました。オフプラン物件の販売が全体の70%以上を占めており、投資家の関心の高さが伺えます。
アブダビの文化施設と観光資源
アブダビは、ディズニーランド・アブダビ以外にも多くの文化施設や観光資源を有しています。サディヤット島には、ルーヴル・アブダビや建設中のグッゲンハイム・アブダビ、シェイク・ザイード・グランド・モスクなどがあり、文化と芸術の中心地としての地位を確立しています。
これらの施設と新たに建設されるディズニーランド・アブダビが相乗効果を生み出し、アブダビ全体の観光魅力を高めることが期待されています。特に家族連れや文化体験を求める旅行者にとって、アブダビはますます魅力的な目的地となるでしょう。
交通・インフラ整備の進展
ディズニーランド・アブダビの開発に伴い、ヤス島およびアブダビ市内では交通インフラの整備が加速しています。特に、アブダビ国際空港からヤス島までのアクセス向上に向けた道路整備や、将来的なドバイとの高速鉄道連結構想(Etihad Rail)の進展も注目されています。
また、公共交通機関の充実や歩行者に配慮した都市設計が進んでおり、リゾートだけでなく居住地としても魅力が高まっています。インフラの強化は、長期的に見て不動産価値の底上げに寄与する重要な要素です。
投資家へのアドバイス
- ヤス島および周辺エリアへの注目: 今後の地価上昇や賃貸需要増を見越し、早めの参入が有利です。
- 長期目線の投資戦略: テーマパーク完成まで数年を要する見込みのため、中長期の資産形成に向いています。
- アブダビとドバイの連動性を意識: アブダビの開発がドバイ側のエリア(特に南側)にも波及する可能性があるため、広域での視野が必要です。
なお、新築物件の一部は販売開始から数週間で完売することもあるため、購入タイミングの見極めやエージェントの選定が重要になります。
まとめ
ディズニーランド・アブダビの建設は、アブダビの都市開発と観光戦略の象徴的プロジェクトであり、今後の不動産市場に多大な影響を及ぼすことが予想されます。ヤス島および周辺の地域は、住宅・商業・観光のいずれの観点からも大きな成長余地を持つ注目エリアです。
アブダビとドバイは地理的にも近く、投資先として相互に補完しあえる関係性があります。ドバイ拠点の投資家にとっても、今回のプロジェクトは見逃せない動きとなるでしょう。
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