ドバイでは、居住ビザの取得や更新にあたって医療保険への加入が法的に義務付けられています。本記事では、ドバイの医療保険制度の概要と、民間保険の種類や価格帯について整理して解説します。
1. ドバイの公的・最低医療保険制度(MEC)とは?
ドバイでは、すべての居住者が健康保険に加入義務があります。特に雇用者は従業員に対して最低医療保障(MEC:Minimum Essential Coverage)を提供する義務が課せられ、未加入の場合は罰金の対象となります。
この制度はDubai Health Authority(DHA)により運営されており、保険商品には以下の項目が必須とされています:
- 入院・手術・救急治療
- 外来診療(一般医・専門医)・検査・薬剤
- 出産関連(産前・産後・新生児)
- 予防接種・視覚・聴覚・歯科・理学療法等
基本保障の年間上限はAED 150,000。最大20%の自己負担や紹介制度(GPから専門医)も存在し、慢性疾患のカバーについては6ヶ月後から対象となる改革が進められています。
2. DHA健康カードと公的医療施設の利用
居住者はDHAから発行される健康カード(Health Card)を用いて公的医療機関を安価に利用できます。申請にはパスポート・在留証明・ビザ・賃貸契約などが必要で、大人は約AED 320、子どもは約AED 120です。
3. なぜ民間・国際医療保険が必要か?
MECは最低限の保険範囲に限られ、実際の入院費や私立病院受診に対応しづらいことが多いため、多くの在住者は民間または国際医療保険で補う必要があります。
4. 民間・国際医療保険の種類と主要プロバイダー
- Cigna Global:柔軟なプラン設定が可能、大手国際ネットワーク対応。
- William Russell:複数のグレード(Bronze〜Gold)あり、がんケアや検査にも対応。
- Bupa Global:広範なネットワーク、直接請求対応、高い年間補償額。
- AXA Gulf:中東エリアに強く、ローカル病院でも対応可能。
- Daman:リーズナブルなUAE国内向けプランあり、拡張可能。
- 東京海上(NextCare経由):日本語対応あり、日本人駐在員に人気。
5. 民間保険の相場と比較目安
代表的な保険の年間費用目安(個人・日本円換算):
- 東京海上(短期滞在向け旅行保険・4名家族):約200万円
- Cigna Global(個人):約300万円
- AXA Gulf(個人):約100万円
- Daman(個人):約50万円
滞在期間や求める補償内容に応じて、選ぶ保険プランも変わります。保険料と保障範囲のバランスを意識して比較することが重要です。
6. 保険加入の流れ
- ビザ申請時に保険加入証明が必要(エージェント利用が一般的)
- 複数プランを比較し、契約と支払い
- 必要に応じて健康診断を実施
- 保険証明書取得 → 医療機関で使用開始
まとめ:ドバイでの保険選びのポイント
ドバイでは公的保険(MEC)の仕組みを理解した上で、実際の医療ニーズに応じて民間または国際医療保険で補償を充実させることが重要です。主要プランについて相場と特徴を把握し、ご自身の滞在スタイルや予算にあった選び方を検討しましょう。
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