2025年8月のドバイ不動産市場は、取引件数・取引総額ともに前年同月比で成長を見せ、市場の活力と需要の広がりを改めて示す月となりました。本記事では、主要マーケットデータ、セグメント別の動向、注目エリアのトレンド、投資家向けのポイントを総合的に解説します。
主要マーケットデータ(2025年8月)
2025年8月のドバイ不動産市場における主要指標は以下の通りです。
指標 | データ | 前年同月比 |
---|---|---|
総取引件数 | 18,564件 | +15.4% |
取引総額 | AED 50.7 billion | +7.9% |
平均平方フィート単価 | AED 1,720/平方フィート | +15.2% |
※価格単位は平方フィート表示。㎡換算は目安です。
セグメント別動向(2025年8月)
物件タイプ別には以下のような動きが見られます:
- アパートメント:15,900件/AED 30.2B — 取引件数で市場の大きな割合を占め、前年に比べ約 +29.2%と急増。価格上昇も見られる。
- ヴィラ:1,944件/AED 10.9B — 前年比では取引数が減少(−38.1%)しているが、価格は上昇傾向。
- 区画/プロット(Plots):392件/AED 8.9B — 前年比で取引量および価値ともに上昇。土地への関心も強まっている。
- 商業物件:442件/AED 1.2B — オフィス・小売・ホテルアパートメントなどが含まれ、前年比 +20.4% の価値上昇を示す。
エリア別動向(2025年8月)
2025年8月における取引が特に多かった地域や、価格・価値の上昇が目立った注目エリアは以下の通りです。
- Business Bay:取引件数および取引価値双方で非常に大きな伸びを示し、市場の中核としての存在感を強めている。
- Jumeirah Village Circle:中価格帯アパートでの人気が継続。手頃な価格とアクセスの良さが支持されている。
- Dubai Investment Park Second:新規プロジェクトの供給と交通インフラの改善が注目を集めており、投資家からの関心が高い。
- Wadi Al Safa 4:去年に比べて取引・価値ともに飛躍的に成長しており、急成長エリアの一つとして挙げられる。
- Palm Jumeirah:超高級ヴィラの売却価格記録が更新され、高額物件の需要がなお旺盛。
投資家へのアドバイス(2025年8月版)
- オフプラン中心の戦略が依然有効:取引の大部分がオフプランであり、新規プロジェクトに早期参入することで価格上昇の恩恵を受けやすい。注意点としては完成引渡し時の遅延リスク。
- 中級・手頃なアパートメントが人気再燃:スタジオ〜1/2ベッドルーム帯がコスト・利便の両面で需要が強くなっている。
- 土地・プロットに注目:都市拡張エリアでの敷地需要が増加。将来の開発用途を見据えて購入を検討する価値あり。
- 価格上昇が緩やかになっても利回り重視で評価:ヴィラ市場などで数値は上がっているが、取引数の減少や供給の影響で「上昇率が以前ほど爆発的ではない」ことを認識すべき。
将来の展望
2025年8月のデータは、ドバイ不動産市場が成熟期に入りつつあり、急上昇フェーズから少し冷静なフェーズへのフェーズシフトが進んでいることを示しています。今後注目すべきトレンドとしては、次のようなものがあります:
- 供給過多の調整圧力:新規オフプランプロジェクトが多数予定されており、完成後の賃料・価格下振れの可能性。
- 利回り重視の物件選定:購入価格・維持コスト・税・管理費等を含めたネットの利回りを重視する動きが強まる。
- 住宅単価の小型ユニット集中:スタジオ・1ベッドルーム等、小規模物件の需要が高まる可能性。
- ブランド・高級ヴィラの安定した需要:富裕層および海外投資家の購買意欲が依然として強く、この層の価格上昇が市場を牽引する可能性が高い。
まとめとお問い合わせ
2025年8月のドバイ不動産市場は、取引件数・取引総額・価格上昇の面で前年を上回る良好な結果を出しており、オフプラン中心の活動・中級アパートメントの人気復活など、新たなトレンドも鮮明です。一方で、供給過多やヴィラ取引数の減少など注意点もあり、市場は「成長」から「安定と選別」の段階へと進んでいると言えます。
市場動向のより深い分析や、物件選定・投資戦略の個別相談をご希望の方は、下記のフォームよりお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ・最新情報について
物件に関するご質問・内覧希望・投資相談など、お気軽にお問い合わせください。
また、最新の物件情報や現地の暮らしについては、以下でも随時発信しています。
✅ 公式LINEでは、最新プロジェクトを定期発信中!ぜひご登録ください。